生前贈与と遺言のメリットとデメリット

まず贈与とは無償で財産を「あげる」、「もらう」というお互いの意思の合意で成立する契約です。

~相続と贈与の違い~
相続は一方通行
贈与は双方通行

生前贈与 遺言書の作成
メリット ①確実に財産を譲り渡すことができる
②手続きが比較的簡単
 動産であれば、引き渡し
 不動産であれば、引き渡し・登記
③相続より税負担が軽い場合がある
④感謝を伝えられる
①死亡するまで、財産を持ち続けることができる
②公正証書遺言にしておけば確実に保管される
③贈与より税負担が軽い場合がある
デメリット ★①贈与後は財産が少なり、思わぬ出費に苦しむ事もある
②贈与する相手によっては、推定相続人とうまくいかなくなることがある
③相続人の遺留分を侵害する場合がある
④贈与税がかかる
(相続時精算課税贈与と死因贈与は相続税)
⑤不動産の移転コストが高い
①法律で定める一定の方式による遺言書でないと無効となる
②自筆証書遺言の場合、紛失したり、隠匿される可能性がある
★③発見者は裁判所に行って検認の手続きをしなければならない
★④遺言者を無視した遺産分割になる可能性がある
⑤遺言書が書き換えられる場合もある
⑥遺留分を侵害すると、他の相続人から減殺の請求される場合がある

 

★印のデメリットは、『死因贈与』で解決できる。
死因贈与とは、「自分が死んだらA土地を与える」というような死によって効力が発生する契約で、
遺言書による遺贈に似ていますが、贈与を受ける側との間の合意が必要。
贈与財産が不動産等の場合、贈与者の承諾を得て所有権移転の仮登記を行う事ができます。
さらに、贈与の執行人を定めておくことにより、相続人等の承諾や印鑑を受領することなく執行人の権限で仮登記から本登記へ手続きを行うことができ、所有権を確実に移転する事ができる。

【贈与と相続の課税関係】
fad